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2006.07.09

粉塵と仏像(1)

マップケースに、軽い灰が積もっていく。

早く帰らないと。
妻が待っている。

ペダルを踏みながら、片手で地図の上をぬぐう。
グローブは黒く汚れる。

空はぽっかりと赤く、天気はわるくないのだ。
ただ、粉塵がからだにまとわりつく。
この砂塵のせいか、右手に見えている火山のせいか。
ゆるく粘る空気を自転車で切って走っていく。

見わたすかぎり、ゆるやかな砂の丘陵。
道は舗装されてはいないが、堅い砂で締っていて悪くない。

いくつかのアップダウンを越えると、古い民宿が見えた。
寺ではないのだが、2階に有名な仏像がある。
それを見たい、という強烈な欲望がある。

くろくて軽い引き戸を開け、私はこんにちは、と宿のおかみさんに声をかける。
いらっしゃい、とおかみさんは笑顔で迎えてくれる。
今日は宿泊はしないが、二階にある仏像を拝観したいのだと伝えると、おかみさんは急に邪険になる。今日は拝観日ではないよ、と。


(5年ほど前の夢メモより。気が向いたら続くよ)

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